クールな美形王子の誘惑
「もしかして、困ってなかった…?」
「いや!めっちゃ困ってた!
から、ありがとう…!」
あずの前では
カッコよくいたいのに、なさけないところばっかり見せてしまう。
ださ、俺。
「え、ていうか、
なんであずがここに?」
「家の時計が止まっちゃって、
電池買いに来たんだ」
あずは俺の後にささっと会計を終わらせて、
2人で一緒にコンビニを出た。
「あっ、お金払う!」
「え?
でも、今財布ないんでしょ?
いいよ、明日で」
「……ごめん…」
女の子にお金払わせるとか。
俺ってどこまでダメ人間なんだろ…;
「あ、じゃあ、
家まで送る!
真っ暗だし、一人で帰らせるわけには…」