クールな美形王子の誘惑
そう申し出たんだけど…
「あ、大丈夫。一人じゃないから。
ここまで車で送ってもらったし」
『あの車だよ』ってあずが示した指の先には白い車が。
そしてその運転席には、
……若い男性が乗っていた。
え…と。
父親…じゃないよな?
「梓くんは?
一人?」
「あ……うん。
家、隣、だから…」
「隣!?
すごい近いね!?」
いいなぁすぐコンビニ行けて!って言うあずだけど
俺はその若い男性が気になって仕方ない。
「あず…あの人は…」
あずとどういう関係なの?と聞こうとしたら、
その人が車をおりて、こっちにやって来た。
「おいあずさ。
待たせんなら置いて帰るぞ」
「あっ、ごめん」