クールな美形王子の誘惑
目の保養ってこういうことか。輝きすぎ!!
光に反射する金髪も相まって、セルフキラキラって感じ。
推しがこの世に存在するって、こういう世界なのね…!!
あんまりジロジロ見ないように、俯き加減で王子の前を通ろうとしたら。
「……え…
あ、ちょっと、待って」
透き通る低音ボイスが聞こえて、
私のことじゃないのに、思わずチラッと王子の方を見た。
「あ、やっぱりそうだ…。
ねぇ、キミ」
一瞬だけ見て、サッと視線を外した私は、王子が誰に向けて話しかけてるのかわからなくて。
盗み聞きするのも良くないと思ってスタスタと歩いていくと
「ちょ…っと、待って!
ねぇ!待ってってば!」
王子の呼びかけを無視する人がいるのか。なんてこった。と思いながら、
そんなシーン見ちゃいけないと思ってそのまま歩を進めた。