クールな美形王子の誘惑
えぇっと…受験の時は受験生用に学校から駅までのバスが出てたけど、
今日からはちゃんと、バスの時間を気にしないといけないんだった。
さっき先生からバスの時刻が書かれた小さな紙をもらったな。
すぐに見れるように、手帳型のスマホカバーのポケットに挟もうとスマホを取り出したら。
「…っ、ねぇ、なんで無視するの」
「……えっ、」
「……はぁ…やっと追いついた」
上から聞き覚えのある声が降ってきて、スマホを持つ手を掴まれて。
私の手を掴んだその手から、腕をたどって視線を上げていくと…
「お…、王子…ッ」
「は?王子?」
「や、すいませ…っまちが、間違えました!!」