魔法の使い方2 恋のライバル、現る!?
ミーナが意味もなく魔法書を眺めていたら、下の階からユリウスに呼ばれた。我に帰った彼女は本を閉じて「今行く!」と返事する。すぐに部屋を出て絹のネグリジェをはためかせながら、階段を駆け下りていった。
「ホットミルクを用意したよ。こっちはミーナの分」
ユリウスはホットミルク入りのマグカップ二つを用意して、トレイに乗せた。ミルクから立ち上る湯気が白く揺れては消えていく。
自由に入れられるよう、小さなポットに入った蜂蜜とスプーンを添えた。そして薬を飲むためのスプーンをもう一つ。
「そろそろヴィオルドの入浴も終わると思うから、部屋で持っていてくれる?」
「任せて!」
ミーナは元気よく返事をし、両手でトレイを持ち上げた。こぼさないようにゆっくり進む。カップの中身を確認しながら慎重に階段を上がり、ヴィオルドの部屋へ向かった。
彼の部屋の前に立ったミーナは、トレイを両手に持ったまま軽く声をかける。
「今いる? ユリウスさんがホットミルク入れてくれたわよ」
「ああ、今開ける」
部屋に戻っていたヴィオルドの返事が聞こえた。直後、ドアノブを捻る音と共に扉が開く。部屋の中は小さなランプ一つだけが灯してあり、薄暗い。
風呂上がりのヴィオルドは髪が湿っていて、五分袖の黒いシャツを着ていた。彼は片手でドアを押さえながらミーナを部屋の中へ誘導する。机の上にトレイを置き、カップの内にスプーンを立てかけ、蜂蜜のポットと共に彼へ手渡した。受け取ったヴィオルドはベッドの上に腰掛ける。
彼は蜂蜜をカップの中に少量垂らし、手を伸ばして彼女の方に差し出した。受け取るために近づいたので、必然的にそのまま彼の隣に座ることとなる。その後すぐにかき混ぜるためのスプーンを渡されたので、移動するタイミングを失ってしまう。ミーナはベッドのサイドテーブルに手を伸ばし、薬の横にハニーポットを置いた。
「ホットミルクを用意したよ。こっちはミーナの分」
ユリウスはホットミルク入りのマグカップ二つを用意して、トレイに乗せた。ミルクから立ち上る湯気が白く揺れては消えていく。
自由に入れられるよう、小さなポットに入った蜂蜜とスプーンを添えた。そして薬を飲むためのスプーンをもう一つ。
「そろそろヴィオルドの入浴も終わると思うから、部屋で持っていてくれる?」
「任せて!」
ミーナは元気よく返事をし、両手でトレイを持ち上げた。こぼさないようにゆっくり進む。カップの中身を確認しながら慎重に階段を上がり、ヴィオルドの部屋へ向かった。
彼の部屋の前に立ったミーナは、トレイを両手に持ったまま軽く声をかける。
「今いる? ユリウスさんがホットミルク入れてくれたわよ」
「ああ、今開ける」
部屋に戻っていたヴィオルドの返事が聞こえた。直後、ドアノブを捻る音と共に扉が開く。部屋の中は小さなランプ一つだけが灯してあり、薄暗い。
風呂上がりのヴィオルドは髪が湿っていて、五分袖の黒いシャツを着ていた。彼は片手でドアを押さえながらミーナを部屋の中へ誘導する。机の上にトレイを置き、カップの内にスプーンを立てかけ、蜂蜜のポットと共に彼へ手渡した。受け取ったヴィオルドはベッドの上に腰掛ける。
彼は蜂蜜をカップの中に少量垂らし、手を伸ばして彼女の方に差し出した。受け取るために近づいたので、必然的にそのまま彼の隣に座ることとなる。その後すぐにかき混ぜるためのスプーンを渡されたので、移動するタイミングを失ってしまう。ミーナはベッドのサイドテーブルに手を伸ばし、薬の横にハニーポットを置いた。