魔法の使い方2 恋のライバル、現る!?
胸が高鳴る気持ちを抑えながら、これからどうしようかと考えるミーナ。せっかく目標がはっきりしたのだ。何らかのアプローチをしたい。
恋愛の知識に乏しい彼女はエルシニアに言われたことを試すことにした。彼女はミーナよりも、恋愛のテクニックや駆け引きに詳しい。
まずは何か用事を作って、二階のヴィオルドのところへ行こう。ミーナは理由になりそうなものを探して店内をぐるっと見やる。不自然にならないものを探さなければならない。水差しが目に入ったので、それを持って行くことに決めた。
水差しとグラスをお盆に用意したあと、彼女は鏡の前に行き髪を整えた。納得がいったらお盆を持って階段を上がる。早く二階に行きたいのに、水を持っているから勢いよく上れなくてもどかしい。
やっと二階にあるヴィオルドの部屋の前に着いたが、ミーナは緊張して何と声をかけようか考え込んでしまう。このまま入り口前で迷っているとき。急にドアが開いて、ヴィオルドが現れた。
「どうした?」
「あ、お水、持ってきた」
彼女は突然のことに驚いて単語を並べることしか出来なかった。一瞬のことに心臓が止まるかと思えば、あとから鼓動がこれ以上ないほど速くなる。ヴィオルドは「そうか」とミーナの手からお盆を取り、自室のテーブルに置いた。
「何か、他にいるものある?」
「いや、俺は客じゃないし、必要なものは自分で取りに行く」
「そっか」
これ以上出る幕がなくなってしまい、軽く落胆する。しかしその後の一言でそれはかき消されることになる。
「あとで、仕事が終わったら来てほしい」
「えっ?」
「時間があるときでいいから来てくれ」
「……わかったわ」
ミーナは返事を残して階下へ戻っていった。まさかヴィオルドの方から呼び出されるなんて思ってもいなかったため嬉しい。彼女は声を上げながら、バタバタと手足を動かしたい衝動を抑え込んだ。
恋愛の知識に乏しい彼女はエルシニアに言われたことを試すことにした。彼女はミーナよりも、恋愛のテクニックや駆け引きに詳しい。
まずは何か用事を作って、二階のヴィオルドのところへ行こう。ミーナは理由になりそうなものを探して店内をぐるっと見やる。不自然にならないものを探さなければならない。水差しが目に入ったので、それを持って行くことに決めた。
水差しとグラスをお盆に用意したあと、彼女は鏡の前に行き髪を整えた。納得がいったらお盆を持って階段を上がる。早く二階に行きたいのに、水を持っているから勢いよく上れなくてもどかしい。
やっと二階にあるヴィオルドの部屋の前に着いたが、ミーナは緊張して何と声をかけようか考え込んでしまう。このまま入り口前で迷っているとき。急にドアが開いて、ヴィオルドが現れた。
「どうした?」
「あ、お水、持ってきた」
彼女は突然のことに驚いて単語を並べることしか出来なかった。一瞬のことに心臓が止まるかと思えば、あとから鼓動がこれ以上ないほど速くなる。ヴィオルドは「そうか」とミーナの手からお盆を取り、自室のテーブルに置いた。
「何か、他にいるものある?」
「いや、俺は客じゃないし、必要なものは自分で取りに行く」
「そっか」
これ以上出る幕がなくなってしまい、軽く落胆する。しかしその後の一言でそれはかき消されることになる。
「あとで、仕事が終わったら来てほしい」
「えっ?」
「時間があるときでいいから来てくれ」
「……わかったわ」
ミーナは返事を残して階下へ戻っていった。まさかヴィオルドの方から呼び出されるなんて思ってもいなかったため嬉しい。彼女は声を上げながら、バタバタと手足を動かしたい衝動を抑え込んだ。