告白バレンタイン
昼休み。
チョコを手に隣の教室に行くと、私は目の前の光景に呆気にとられてしまった。
「黒瀬くん、私のチョコ受け取って!」
「私のも!」
彗くんの周りには、チョコを渡そうと女子たちが囲っていた。
私にとって彗くんは幼馴染みであり、小学校一緒で家も隣同士ということもあってよく遊んだりしたのに、中学生になった途端、彼は急にモテだした。
それまで、背丈は私とあまり変わらないぐらいで、周りからはよく兄妹と間違われてたりしたぐらい。
でも、彼はいつの間にか私の身長を越してぐんと伸びだし今では成長期真っ只中。
声変わりもして「男の子」というより、「男子」となった彼。