告白バレンタイン


「なんでポストに入れたんだよ?」


その問いに、恥ずかしくなって手をモジモジさせてしまう。


「だ、だって、学校で渡すタイミングが掴めなくて‥‥‥」


「それで、ポストに入れたわけか」


「う、うん」


「ほんと、焦ったじゃねーか」


「えっ?」


「お前のチョコを1番楽しみにしてたんだよ。なのに、全然貰えなくて今年はもう貰えないのかって諦めかけてたんだよ」


「そ、そんなことない! 毎年、彗くんにあげるって決めてるから」


「それなら嬉しい」


と彼は少し口角を上げた。


その様子から、本当に私のチョコを1番楽しみにしてくれていたんだ。


なんだか嬉しくて胸が熱くなる。

< 9 / 10 >

この作品をシェア

pagetop