花と誠の想い
その頃村では


男の子が帰っていないと家族が探し始め
小さな村で話は広がり皆が探しはじめました


あたりはだんだん暗くなり、
気温は下がり空からは雪が降ってきました。


「勝手にいなくなるような子じゃないのに
きっと、神隠しにあってしまったんだわ」


男の子の母親は泣き崩れ、
父親や村人たちは恐怖に震え、怒りを感じていました。


人間の心にはわからないものへの恐怖心が強く現れてしまうのです。


そして誰かがいいました。


「お花さまの祟りじゃ。」


その言葉になぜだか誰もが納得してしまったのです。


“わからない” 恐怖から

“お花さまに対する怒り”

に置き換えることによって、
自分たちの心を安心させてしまったのです。


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