花と誠の想い
夢を見た。
ひまわりの夢を見た。


『名前はないよ。』


光のない目をした綺麗な女の子


『素敵だね。
いつか私のことも守ってくれるのかな』


百姓での俺が武士になると言っても
笑わずに見守ってくれた女の子


『うん。トシくんと家族になりたい。
今すぐにじゃダメなの?』


何も知らないのに俺の言葉だけ信じてくれる女の子。


どんな女より綺麗で可愛かった俺だけの宝物が、こんなにすぐになくなってしまうのか。


『ごめんね…。約束守れなくって』


自分が消える時まで俺のことしか考えてねえのかよ…、

強くならなくちゃ。
誰も失わない強さを……。


end.


< 46 / 80 >

この作品をシェア

pagetop