花と誠の想い
「…おい!…トシ……トシ!」


「んぁ!?…あぁ…見間違えか…?」



何度も呼ぶ近藤さんの声に気がついた。



でも目が離せねぇ、
大きな花の下で眠っているアイツから…



「トシ…ひまちゃんがいるぞ」


分かってる…でも理解できねぇ。
でも確かめなくちゃならねぇ…


「誰ですか?その子?」


「総司。今はそっとしておいてやれ…。
大事な事なんだ。トシにとって」



そうだ…何よりもずっと求めていた
アイツがここにいる…


「ひまわり…!ひまわり…!応えてくれ…」


肩を少し揺らすと
黒くて長い綺麗な髪が揺れる。


そしてその隙間からゆっくりと深い青い瞳が
開いてゆく…。

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