花と誠の想い
彼に抱えられたまま歳三さんと部屋に入った


「腹減ってるか?」


私はご飯を食べなくても
問題なく生きていけるからだだ。


横に首を振るとうーんと考え、


「腹減らなくても、
うまいもん食ったら元気出るだろ」



そうなのかなー
しばらく何も食べていないから
その感覚すら忘れてしまった。



『どうだろ、あんまり覚えてない』



「いつから飯食ってないんだ?」



何年経ったのかも分からない。
きっとこの人達に会った時が最後だと思う



『歳三さんとバイバイしてからかな…』



信じられないのか綺麗な目が大きく開かれていた。
困った顔をして、またわしゃわしゃされた

その行為が心地よくて微笑んでいると


「お前はいつから
そんな犬みたいになったんだ」

と笑われてしまった


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