花と誠の想い
「僕の着物ありましたよー」


総司さんの声がした
私が着る服を探してくれていたみたいだ



「置いておいてくれ、
俺がいいっつうまで誰も入れるな」


はーーいと長い返事をして総司さんはいなくなってしまった


歳三さんは少し悩んで着れるか?
と聞いてきた。


うーーーん
初めて見るそれを眺めて、


『着てみる…』


それからなんとなくで着てみた
でもなんだかみんなと違くて、


『歳三さん…なんか違うかもしれない。』


振り返った彼は惜しいなっと笑っていた


すぐに着方を教えてくれて、

男になるんだ、バレないようにしっかりな

と念を押された。


「この先は危ねぇ道になる。
 俺のいうことだけ聞いていろ。
 副長命令は絶対だ。わかったな?」


さっきまでの歳三さんとは少し違くて
これがきっと
いつもの歳三さんなんだと思った。


「それと、俺と近藤さんはここじゃ偉い人だ
 近藤さん、土方さんと呼べ」


コクコクと頷くと


よし!と言って近藤さんを呼んだ。


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