同じだけの愛をかえして
「あれ?女子って練習終わったんじゃないの?」
「え?!森崎君?」
完全に気を抜いてぼーっとしていたところに突然声をかけられて、慌てて立ち上がる。
振り向くと、汗を拭きながら森崎君が近づいてきていた。
「男子の練習は終わったの?」
「おう、さっきなー。グラウンド走りすぎてさすがに疲れた!サッカー部ってすげぇ」
「いつも放課後走り回ってるもんね」
「6限まで受けた後に毎日あれしてるんだもんなぁ。尊敬尊敬。
「それで有馬は一人で何してんの?もしかして自主練?シュート練なら俺も付き合うよー」
「え?!いいの?」
「もちろん!ボール頂戴。まずはお手本見せる」
ただ運動不足がたたってぼーっとしてましたとは言えずに言葉に詰まると、なぜか自主練していたことになってしまった……。
訂正しても良かったんだけど、せっかく森崎君が教えてくれるなら私は今まで残って自主練していたということにしておこう。
一瞬でここまで考えて、黙って森崎君にボールを渡す。
だってせっかくのチャンスなんだもん。
脈がないとわかっていても、すぐには諦められないのが恋心なんだ、仕方ない。
「え?!森崎君?」
完全に気を抜いてぼーっとしていたところに突然声をかけられて、慌てて立ち上がる。
振り向くと、汗を拭きながら森崎君が近づいてきていた。
「男子の練習は終わったの?」
「おう、さっきなー。グラウンド走りすぎてさすがに疲れた!サッカー部ってすげぇ」
「いつも放課後走り回ってるもんね」
「6限まで受けた後に毎日あれしてるんだもんなぁ。尊敬尊敬。
「それで有馬は一人で何してんの?もしかして自主練?シュート練なら俺も付き合うよー」
「え?!いいの?」
「もちろん!ボール頂戴。まずはお手本見せる」
ただ運動不足がたたってぼーっとしてましたとは言えずに言葉に詰まると、なぜか自主練していたことになってしまった……。
訂正しても良かったんだけど、せっかく森崎君が教えてくれるなら私は今まで残って自主練していたということにしておこう。
一瞬でここまで考えて、黙って森崎君にボールを渡す。
だってせっかくのチャンスなんだもん。
脈がないとわかっていても、すぐには諦められないのが恋心なんだ、仕方ない。