現実主義者の恋愛事情・王子を一時預かりします  レイと綺麗

「おまえんとこ2LDKだよな。
部屋一個開ければいいかな。

俺、ちょうど短期間、部屋探しを
頼まれているんだけど、

敷金とか礼金とか、
短期だともったいないしな。

お前の所なら、そこそこのマンションだし、いいかなって思って」

綺麗はスマホをスピーカーにすると、通帳残高を確認した。

「まず、面接するよ。
変な人ならやだし。

短期間でも生活ルールとかさ、
お金とかさ、ちゃんと決めないと」

「ぐふっ・・・」

高梨は含み笑いをしている。

「身元は俺が保証する。
今晩、連れて行ってもいいかな」

やけに話が早い。

まぁ、仕事と女に関しては、
高梨は手が早い。

「わかった。で・・
時間は17時でいい?」

綺麗は電話を切って、
腕組みして部屋を見回した。

敷金が減るのが嫌だから、
部屋はきれいに使っているつもりだ。

6畳の和室を開ければいいか。

綺麗はすぐに掃除機を持ち、
和室の掃除を始めた。
< 15 / 45 >

この作品をシェア

pagetop