現実主義者の恋愛事情・王子を一時預かりします  レイと綺麗

訳アリ参加者とは<5~7>

<訳アリの参加者>

ホテルのカフェか・・・

ケーキとコーヒーの誘惑には
勝てない。

それにプレイヤーの誤解を
招くような招待客はよくない。

事前情報交換は大切だ。

綺麗の準備する女の子は、
結婚を意識する年齢だ。

遊びとは違う。
それなりにスペックのある男を
望む。

<OK、ケーキは2個希望>
綺麗は自分の意見は、はっきり言う事にしている。

<了解>
高梨からは簡潔な返事が来た。

高梨が指定したホテルは、
都心の一流ホテルだった。

綺麗は一番いいコートと
就活スーツ、ヒールの靴を履いて、
バックも一応のブランド物をもった。

もちろんアウトレットで
仕込んだやつだ。

スーツ姿はとにかく失敗がない。
体形もごまかしがきく。

下手にかわいい恰好や目立つ
格好をして
<痛い奴>と思われるほうが怖い。

綺麗は、
自分がぽっちゃり体形であることに、コンプレックスがある。

化粧して着飾ったつもりでも、
男の注目度が、著しく低いことも
わかっている。

高梨がホテルのロビーで待っていた。

グレーの高そうなイタリアン
ブランドのスーツを、
かっこよく着こなしている。

長身で少しロン毛、しゃれた伊達眼鏡もかけている。

眼鏡男子萌えの女子には、
受けがよいだろうが・・・

あいつの女癖が悪いことを、
綺麗は知っている。

「よっ、元気?」
高梨は笑顔で(営業用)で
綺麗に合図をした。

綺麗ももちろん笑顔(仕事用)で
返す。

狐と狸の馬鹿試合をしても
時間がもったいない。

現実主義者の綺麗は、
すぐにケーキの並んでいる
ショーケースに移動した。

コンクールで優勝したパティシエの作品で、値段の高いやつに決めた。
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