雪山での一夜から始まるような、始まらないようなお話。
 胸を捏ねられ、薄いTシャツ越しに立ってきた突起をカリカリと爪で擦られる。もう一方の手はわき腹をスーッと撫でて、お尻を揉んだかと思うと前に回ってきて、指で割れ目を辿られる。

「んんっ、ん、ん~~ッ」

 もうヤツは私の弱いところをしっかり把握していて、的確に快感を与えてくる。
 あまりの気持ちよさに為す術もなく喘いだ。

 擦る指先からくちゅくちゅと恥ずかしい水音がしてきて、進藤はにんまり笑った。

「こないだ気に入ってたやつをやってやるよ」

 パンツが中途半端に膝まで引き下ろされて、なに?と思っている間に、膝裏を押されて、腰が宙に浮く。

「ちょっ……ああッ!」

 恥ずかしい姿にさせられて、抗議しようとしたら、いきなり中に舌を入れられた。
 まだ慣らされていないところでうねうねと動く舌の感触に、ビクンと身体が反応して、息が詰まるような快感を覚えた。
 縦横無尽に私の中を舐め回す舌と対照的に、指先で敏感な芽をかすめるように撫でられる。
 
「あっ、やっ、だめ! そこ、だめっ! ああんッ」

 脚が宙で跳ねる。中がきゅっと締まり、軽くイってしまった。
 脚を下ろされてくったりしていると、進藤は枕元からゴムを取り出して付けた。
 また膝裏を持たれると、さっきより折り畳まれる。

< 50 / 95 >

この作品をシェア

pagetop