ハタチの夜に
「シロは飲むのはじめてだし、やっぱり最初はビール飲んでみる?」
机に並べられたお酒から、ビールを手に取り差し出すと、真剣な目で私を見つめるシロと目が合う。
その視線にたえきれなくて、「乾杯しないの?もう日付変わってるよ~」とわざと軽めに言ってみるけどシロの表情は変わらない。
なに、なんなの。
さっきから、なに考えてるの。
「…酒飲む前に、シラフのうちに言いたいことがある」
「う、うん」
「ひな、名前で呼んで俺のこと」