極秘出産でしたが、宿敵御曹司は愛したがりの溺甘旦那様でした
衛士の実家を訪れるのは、実は初めてだ。
「ここだ」
そう言って示す彼の家を見て驚く。私の実家も大概大きい方だとは思うが、衛士の実家は大きいのはもちろん洗練されたデザインが目を引いた。
芝生の庭に囲まれた一軒家は美術館を思わせるような白を基調とした建物で、門や窓など至るところにアイアン装飾が施されている。
「すごい。素敵」
「主に母の趣味なんだ」
広々としたガレージに車が停まり、私は緊張した足取りで車を降りる。外の日差しは相変わらず厳しいが緊張が勝って冷や汗をかきそうだ。
茉奈は車に乗っていたからか目が半分閉じそうになっていた。
「おいで、茉奈」
衛士がチャイルドシートから茉奈を降ろして抱っこする。茉奈も初めて来た場所に目をぱちくりとさせた。きょろきょろと興味深そうに辺りを見回している。
私は手土産の紙袋の紐を強く握り直した。中身は有名老舗メーカーの国産フルーツを使ったゼリーの詰め合わせだ。茉奈のお気に入りでもあるのでこれに決めた。
「まぁ!」
衛士のうしろに続いていると、いきなりどこからともなく甲高い声があがった。
ちらりと衛士の背中から顔を出して前を見ると、上品なたたずまいのご夫婦らしきシニア世代の男女が玄関のドアの前に立っている。
続けて口に手を当てて目を大きく開けているご婦人が目に入った。
「なんて可愛らしいの!」
感動したと言わんばかりの勢いに私は目を白黒させる。女性は綺麗に髪をまとめ上げ、花柄の刺繍の入った上品なワンピースとそれに似合うアクセサリーを身につけている。
「ここだ」
そう言って示す彼の家を見て驚く。私の実家も大概大きい方だとは思うが、衛士の実家は大きいのはもちろん洗練されたデザインが目を引いた。
芝生の庭に囲まれた一軒家は美術館を思わせるような白を基調とした建物で、門や窓など至るところにアイアン装飾が施されている。
「すごい。素敵」
「主に母の趣味なんだ」
広々としたガレージに車が停まり、私は緊張した足取りで車を降りる。外の日差しは相変わらず厳しいが緊張が勝って冷や汗をかきそうだ。
茉奈は車に乗っていたからか目が半分閉じそうになっていた。
「おいで、茉奈」
衛士がチャイルドシートから茉奈を降ろして抱っこする。茉奈も初めて来た場所に目をぱちくりとさせた。きょろきょろと興味深そうに辺りを見回している。
私は手土産の紙袋の紐を強く握り直した。中身は有名老舗メーカーの国産フルーツを使ったゼリーの詰め合わせだ。茉奈のお気に入りでもあるのでこれに決めた。
「まぁ!」
衛士のうしろに続いていると、いきなりどこからともなく甲高い声があがった。
ちらりと衛士の背中から顔を出して前を見ると、上品なたたずまいのご夫婦らしきシニア世代の男女が玄関のドアの前に立っている。
続けて口に手を当てて目を大きく開けているご婦人が目に入った。
「なんて可愛らしいの!」
感動したと言わんばかりの勢いに私は目を白黒させる。女性は綺麗に髪をまとめ上げ、花柄の刺繍の入った上品なワンピースとそれに似合うアクセサリーを身につけている。