極秘出産でしたが、宿敵御曹司は愛したがりの溺甘旦那様でした
雨香に包まれたプロポーズ
翌日、いつも通り出社したが、就業中に欠伸を何度も噛み殺してしまい、今日は極力早く寝ようと心に誓う。
茉奈を迎えに行って、夕飯とお風呂の支度、保育園の洗濯物と合わせて食後に一度洗濯機を回そう。
段取りをシミュレーションして定時で退社する。家から保育園は近いので、天気が悪かったり、仕事が押さなければ一度車をアパートに置きに帰ってから徒歩で迎えにいくのが定番だ。
保育園の駐車場の台数は限られているので、お迎えの重なる時間帯は結果的にこっちの方が早い。
アパートに車を停め、降りたその足で保育園を目指す。じめっとした外気に包まれ不快感につい眉をひそめた。
これからどんどん暑くなるんだろうな。
「未亜」
不意に名前を呼ばれ、辺りをキョロキョロ見渡す。すると来客用の駐車場に記憶に新しい車が停まっていた。
「衛士」
運転席から顔を覗かせた彼に私は驚きが隠せない。衛士はおもむろに車から降りてくると、こちらにゆっくりと近づいてきた。
「え、なに? どうしてここが」
言いかけてやめる。おそらく父に聞いたのだろう。
まさか茉奈に会いに来たの?
たしかに彼には父親として茉奈に会う権利があるとは言った。でも家にいきなり来るほど強引な行動をとるなんて。
昨日、私が突っぱねたから?
なにを主張されるのかと身を固くしていたら、彼は胸ポケットからスマートホンを取り出した。
茉奈を迎えに行って、夕飯とお風呂の支度、保育園の洗濯物と合わせて食後に一度洗濯機を回そう。
段取りをシミュレーションして定時で退社する。家から保育園は近いので、天気が悪かったり、仕事が押さなければ一度車をアパートに置きに帰ってから徒歩で迎えにいくのが定番だ。
保育園の駐車場の台数は限られているので、お迎えの重なる時間帯は結果的にこっちの方が早い。
アパートに車を停め、降りたその足で保育園を目指す。じめっとした外気に包まれ不快感につい眉をひそめた。
これからどんどん暑くなるんだろうな。
「未亜」
不意に名前を呼ばれ、辺りをキョロキョロ見渡す。すると来客用の駐車場に記憶に新しい車が停まっていた。
「衛士」
運転席から顔を覗かせた彼に私は驚きが隠せない。衛士はおもむろに車から降りてくると、こちらにゆっくりと近づいてきた。
「え、なに? どうしてここが」
言いかけてやめる。おそらく父に聞いたのだろう。
まさか茉奈に会いに来たの?
たしかに彼には父親として茉奈に会う権利があるとは言った。でも家にいきなり来るほど強引な行動をとるなんて。
昨日、私が突っぱねたから?
なにを主張されるのかと身を固くしていたら、彼は胸ポケットからスマートホンを取り出した。