あやかし戦記 怪物の城
パーティーホールの中には、ミイラ男やキョンシー、化け猫や鬼まで様々な妖が集められており、エイモンは妖たちが人間を認識し、行動するまでに素早くトリガーを引き、放たれた銃弾を妖に次々に命中させていく。

辺りには血が飛び散り、妖の痛がる声が響いた。たまたま銃弾が貫いたのが核だった妖はそのまま絶命するが、生きていた者はチターゼたちが相手をする。

二メートルほどの大きさの鬼と対峙し、チターゼは剣を構えながら相手を睨み付ける。兄の銃弾が当たった腹部の傷は、血が大量に出ており、人間ならば立っていられるものではない。しかし、鬼の傷は一瞬で回復し、最初から傷などなかったようになる。

「ウガァァァァァァ!!」

鬼が巨大な拳を振り上げ、チターゼに向かって勢いよく振り下ろす。チターゼはそれを瞬時に避け、鬼の拳はダンスをするために作られたのであろう床を破壊していく。

「人間はッ!お前らみたいに手足がもう一度生えたりしねぇんだよ!!」
< 27 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop