あやかし戦記 怪物の城
チターゼはそう言い、剣を素早く動かして鬼の両手を斬り落とす。鬼が悲鳴を上げてその場に座り込む中、チターゼは地面を蹴って飛び上がった。

「お前の核はここだな!」

チターゼの剣は鬼の右目を貫く。鬼はパーティーホール中に響き渡るほどの悲鳴を上げ、その命を終える。辺りが血の海で真っ赤に染まる中、チターゼはふぅと一つ息を吐く。

「チターゼちゃん、ありがとう」

鬼を倒したチターゼにエイモンが駆けてくる。チターゼは少しだけ微笑み、苦戦している仲間の元へ応援に入る。

「大丈夫か!?」

「あ、ああ……」

妖の術にかけられそうになっている仲間を救い、核を探るために剣を振るう。

それから一時間ほど経っただろうか。ようやく、ホール内にいた全ての妖を倒すことができ、チターゼたちはその場に座り込んで息を整える。

「あの数を一時間で倒せるなんてすごいよ!さすがだね」

エイモンは一人ひとりに言葉をかけ、「まだ戦いは終わってないけど、一緒に頑張ろう!」と鼓舞する。
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