あやかし戦記 怪物の城
泣きじゃくるツヤを、イヅナは優しく抱き締める。ツヤの鼓動は人ではないため、鼓動の速度は全く違う。それでも、イヅナの心はその鼓動を聴くと、ツヤの温もりに触れると、少し温かくなるのだ。
「姉さん、姉さん、姉さん……!」
「お姉さんのためにも、お父さんと向き合ってください」
イヅナは泣き続けるツヤに、優しい声で言った。
長い長い夜が明ける。最終決戦の朝は、眩しいくらいの太陽が輝き、美しい雲一つない青空が広がっていた。
「いよいよだな」
いつになくレオナードが真剣な顔で言い、全員が頷く。妖と人の最後の戦いだ。イヅナは薙刀を力いっぱい握り締め、前を向く。
並んだイヅナたちの前には、ギルベルト、ツヤ、エイモン、チェルシーが並んでいる。ギルベルトは全員の顔を見渡してから、口を開いた。
「今日が最後の日だ。人々の平和を守るため、今まで戦ってきたその全てを相手にぶつけて」
続いて、ツヤが口を開く。
「だが、決して自分の命を無駄にはするな。命を懸ける必要はない。自分の命、仲間の命を大切にしてくれ」
「姉さん、姉さん、姉さん……!」
「お姉さんのためにも、お父さんと向き合ってください」
イヅナは泣き続けるツヤに、優しい声で言った。
長い長い夜が明ける。最終決戦の朝は、眩しいくらいの太陽が輝き、美しい雲一つない青空が広がっていた。
「いよいよだな」
いつになくレオナードが真剣な顔で言い、全員が頷く。妖と人の最後の戦いだ。イヅナは薙刀を力いっぱい握り締め、前を向く。
並んだイヅナたちの前には、ギルベルト、ツヤ、エイモン、チェルシーが並んでいる。ギルベルトは全員の顔を見渡してから、口を開いた。
「今日が最後の日だ。人々の平和を守るため、今まで戦ってきたその全てを相手にぶつけて」
続いて、ツヤが口を開く。
「だが、決して自分の命を無駄にはするな。命を懸ける必要はない。自分の命、仲間の命を大切にしてくれ」