i -アイ-愛-
5月。
「いいから来いって言ってんだよ!」
「やだってば…っ」
酔っ払って帰ってきた真翔が、私をベッドに突き飛ばす。
酔っているときはいつもこうだ。
自分の性欲を隠そうともせず、押しつけてくる。
「生理中なの…っ!退いてよ…!」
馬乗りになってくる真翔から逃れようとジタバタと暴れる。
「んなの知らねぇよ!俺の言うことが聞けないのか!?」
「ほんっとにやめてよ!お腹も頭も痛いの…っ!」
倦怠感もイライラもある。
こんな時に求められても困る。
「いいから俺の言うことを聞け!」
拳が振り下ろされ、ギュッと目をつぶる。
ちょうど痛んでいる腹部に鈍痛が走って、意識が飛びそうになる。