i -アイ-愛-
「女がこんなところに一人でいたら、危ねえ奴らに襲われんぞ」


金髪の彼は、そう言いながら2、3歩離れてくれた。


「…私のこと連れ戻すつもり…?」


「は?どこに?」


「…違うの…?」


真翔が私を連れ戻そうとしているのかと思っていたけど…。


違うのかな…。


「…何?誰かに追われてんの?」


乱暴な口調で怒ってるように聞こえて怖い。


めんどくさい女だ、気持ち悪い女だ、と思われているのかもしれない。


「…なんでもないです…。私のことは放っといてください…」


「は?こんなところにいつまでも居るつもりかよ。やめとけ」


じゃあ帰れって言うの?


あんな家に…?


帰っても暴行されるだけの家に…?
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