i -アイ-愛-
「夏希(なつき)ー!悪いけど帰って」


茅野琥羽の後に続いてリビングに入る。


夏希と呼ばれた女性は、白色のソファでくつろいでいた。


バスローブの隙間からグラマラスな身体が見え隠れしていて、こっちが目のやり場に困る。


「へぇ。今日はその子?随分趣味が変わったのね」


「違う。いいから帰れ」


「はいはい。今夜の埋め合わせは必ずさせるから」


夏希さんはそう言ってリビングを出ていった。


柑橘系の香水の匂いが残っている。


「……女グセが悪いのはホントだったんだ」


「はぁ?別にんなことねぇから。ただオンナが2、3人いるだけだろ」


…それを悪いって言うんだよ。


やっぱりここには来ない方がよかったのかもしれないな…。
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