i -アイ-愛-
―ピリリッピリリッ!


「っ!!」


静かなリビングにけたたましい着信音が響いた。


真翔からの電話はすぐに気づけるように着信音変えて最大にしている。


「出なくていい。もう無視しろ」


スマホを掴もうとした私の腕を琥羽が払う。


「ダメ…。絶対ダメ…。出なきゃ何されるか…っ」


制止を振り払い、スマホを耳に当てる。


「もしもし」


『お前今どこ?なんで家にいねぇの?』


電話越しでも伝わる殺気に背筋が凍る。


琥羽と優羽さんは息を殺して私を見つめている。


「お腹が空いてコンビニに…。ごめんなさい、すぐ帰るから。ごめんなさい」


『俺、今コンビニにいるんだけど?どこのコンビニ?』


っ!?


家から電話してるんじゃなかったの?


コンビニまで探しに行って、その上で電話してきたんだ…。
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