i -アイ-愛-

✿✿

死にものぐるいで走ってたどり着いた自宅。


鍵を回して恐る恐るドアをあける。  


「今…戻りました…。真翔…いる……?」


ゆっくりゆっくり玄関に入って、靴を脱ぐ。


寝たのかな…。


物音ひとつしない空間が不気味だ。


「真翔……?」


リビングの扉を開けたときだった。


グイッ


「きゃあっ!!」


髪の毛を掴まれ、思い切り床に投げ飛ばされる。


「痛…っ!」


フローリングに手首から着地してしまったせいで激痛が走った。


そんなことにはお構いなしに真翔は私のお腹を踏みつける。


「いぃ…っ。痛い…っ、痛い…」


逃げようと身をよじっても逃げられない。


グリグリとお腹を押され、胃液がせり上がってくる。

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