i -アイ-愛-
野菜が嫌い、キノコも嫌い、魚は白身魚しか無理。


そんな真翔のワガママに合わせた食事をしているから、今日は久しぶりに野菜が食べられる。


「何買おっかな〜」


真翔から解放されている一人の時間が一番の幸せだ。


別に真翔のことが嫌いなんじゃない。


怒らせないように気を遣って、ご機嫌伺いをすることに疲れるんだ。


機嫌が悪い時は、まるでサンドバッグ扱い。


殴る蹴るの暴行なんて日常茶飯事だ。


それでも、優しい日があるから真翔から離れられない。


優しい日の真翔は、本当に私を愛してくれていて、その時間も幸せなんだ。 


そう簡単に離れられない。


私が我慢すればいいだけの話だから。


私が耐えればいいんだ。
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