路地裏Blue Night.
S.Roberの依頼件数が変なふうに減っていた最近。
それは同じような窃盗団が増えてきたんじゃなく、こうして名前を借りて好き勝手する輩が誕生してしまったから。
「はぁ!?そんなの許せねーっす!!こんなの集団リンチじゃないすか!!」
そう、奴等がやっていることは窃盗だけじゃなかった。
チンピラなのか暴走族なのか、狭く暗い場所に呼び出して暴行を加える。
それがバッチリ監視カメラに映っていて。
「僕たちはどんな相手だろうと一切危害は加えない、言ってしまえば逃げのスペシャリスト。それがこんな汚名を勝手に付けられてるってわけ」
「だから周りは俺たちに怯えて依頼も減ってたってことか」
「ま、そうなるね」
いやいやいや、なんでそんなに落ち着いてるのさっちゃんと蘭さん!!
これけっこう大変なことじゃない…?
だって良くない噂がもっともっと街に回っちゃうってことだよね…?
そうなると安心して街を歩けなくないですか。めちゃくちゃ追われませんか、常に。
「こうなったら僕らはこいつらをとりあえず懲らしめなくちゃならなくなる」
「こ、懲らしめるって…どうやって…?」
「さすがにね。物理的に」