路地裏Blue Night.




だってホテル行ってたくせに!!

おっと危ない、咄嗟に出てしまうところだった…。



「さっちゃんも出かけるって言ってたし…なんか悪いなと思って、」


「侑李に盗られるくらいなら別にいいよそんなの」



さっちゃんはいつ帰って来たんだろう…。

てっきり夜中に帰ってくるか、今日は帰らないんじゃないかとも思ってたのに。



「なにもされてない?」


「…うん、大丈夫」



…ちょっと押し倒されちゃったけど。

でもあれは何かされたって程のことでもないし、言わなくて良さそう。



「わっ…!さっちゃん…?」



よかった…、ビニール袋は濡れちゃってたけど中身は無事。

そんなふうに冷蔵庫に食材を移していると、背中から引き寄せられるように体重はうしろへぐいっと。



「…侑李の匂いがする」


「え、あっ、これはー…」


「やっぱり何かされたんじゃないの?」



あれ……?なんか怒ってる…?
でもナニかしたのは私じゃないはずだ。

ラブホ街へ美人さんと向かってるの見てるんだからね私…!!


まだ高校生だよさっちゃん!!

それに生徒会長なにしてんの……!!



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