路地裏Blue Night.
「僕とするのは嫌?」
「い、嫌っていうかっ…、それってお互いの気持ちが同じな上にするものだから…!」
「同じだよ、たぶんね」
たぶんってなに。
さっちゃん、いつも優しいのにちょっと適当なところあるよ。
「してみれば気づくよきっと。ミオは」
「っ…、」
私の反応ひとつひとつを見ては試して、それでいてさっちゃんの目がどんどん動物みたいになってく。
射止めたなら一生。
そんな言葉が胸に刻まれていくみたいに。
「僕のスペシャル寿司を食べてくれた女の子をかわいいと思わない方がおかしいでしょ」
あれ、かなり頑張ったもん。
かなりなんてレベルじゃない。
冗談抜きで死ぬ気でがんばった。
「さっちゃん私のこと…す、好きなの…?」
「だからそれを教えたいからさせて欲しい」
……どーいうこと。
言葉で伝えることって絶対大切なのに、ここで許したら逆に私が軽い女みたいにならない…?
でもそれはどうでもいいって言い方はよろしくないけど、今はどうでもいいんだ。
改めて見ると……イッケメンだなおい。
って気持ちの方が勝ってる、悔しいけどそれでいっぱいお腹いっぱい…。