路地裏Blue Night.




「ボクが頼んでおいたんだっ」



いや、そんな星マークが付いてそうにサラッと言ってるけど颯くんよ…。

こんなの食べきれるわけないっ!!

一応は女の子だからね!?
でも……分かりやすい奴らだ。



「ありがと2人共。めちゃくちゃ元気出た!!」


「ほんと!?」


「ほんとっすか!?」



「やったぁ!」なんて、ハイタッチしてる颯と秀平。


たぶん、いや確実に母親とあんなことがあったから元気づけようとしてくれてること。

うん、でもやっぱり変装するならサングラスひとつじゃ無謀すぎるよ。



「ってことで!颯も秀平も一緒に食べよう!」


「えっ、でもオレはこれから仕事が…!」


「サボろ!?ここはわた、俺のために!!だってこの量は1人じゃ無理だからっ」



あっぶな……。

ついいつもの感じで「私」と出てしまいそうだった…。

でもクラスメイトは賑やかな男しかいないからセーフ。



「わかったっす!澪の頼みなら何でも聞きますオレ!」


「もう、しょうがないなぁ~。今日だけだからねっ」



吉田 秀平(よしだ しゅうへい)───名札には”吉田“と表記されていることから、彼のフルネームも揃った。



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