路地裏Blue Night.




さっちゃんんんんん!!!


ぶわっと浮かびそうになった涙をぐっと堪えて、めいっぱいの感謝を見せた。



「わっ、ちょっとミオ、」


「さっちゃんんん!!ありがとうぅぅう!!!良かったぁぁっ」


「あーーっ!!ちょっと鹿野さんに馴れ馴れしく触らないでってば!!ブス!!
それに“さっちゃん”とかダメって言ってるじゃんっ!」



まだ分からないことだらけだけど、犯罪じゃないってことに安心して。

なにより温かい布団と雨をしのぐ屋根、そしてご飯があるっ!!



「ふっ、意外と甘え上手で愛嬌ある野良猫だったみたい」


「鹿野さんっ!ボクも~っ!!」


「うわっ、さすがに重いって2人は。…まぁそーいうことで、秀平も蘭くんも仲良くしてやって」


「はいっす!!」


「…また賑やかになりそうだな」



今日から私は男として、窃盗団─S.Rober─の一員らしい。

この鹿野 皐月という人はゲームで言うとこの謎の最強キャラタイプだから、わりと安心してる。


拝啓、蒸発したお母さん、逮捕されたお父さん。

こうして思うだけでカオスだけど……伝えたいことは1つ。


澪はなんとか生きてますので、ご心配なさらずっ!!



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