路地裏Blue Night.




「いった…!!なにすんの!!」


「おまえがつまずいてどーすんだよ馬鹿!」


「バカバカうっさいな!!」



と、そんなナンバー6はピタッと止まった。

この先はさっき言ってた暴走族の溜まり場となっている場所で。


そんな手前で止まった彼は、転がった蓋付きの青いゴミ箱をじっと見つめる。

ちょうど2つ転がっているそれ。



「……まさか…」


「そのまさかだよ。暴走族に片付けてもらうまでの辛抱だね」


「ええっ、嫌だ!そんなの絶対いや!!うわぁっ!ちょ…!やだぁぁぁ!!」



「黙っとけ」と言いながらも無理やり押し込まれる。

ぎゅうぎゅうと詰められて、蓋を閉じられて。



「どこ行きやがったあのガキ共…!!」



そうっと蓋を開けて覗いてみると、キョロキョロ見渡しているチンピラさん。

隣の青いバケツからも同じように彼が様子を伺っていた。


もーーー!!

こうなるなら格好つけるんじゃなかった…!

さっちゃんに褒められるかなって思って頑張ったのに…!!



「ん?あっちに誰か居るっぽいぞ」


「さっきの連中の溜まり場じゃないか?」



< 273 / 282 >

この作品をシェア

pagetop