路地裏Blue Night.




困ったように息を吐かれてしまった。

今日のお礼だってあるし、私はこの人にかなりの借金を作ってしまったし。


───と、気づけば夜はやってきてしまいまして。



「……あのさー、」



すう、すう。

ぐー、ぐー。


寝るふり、寝たふり、そうしてカチカチ時間は過ぎ去ってゆくものなのです。

そんな空気に耐えられなくなってしまったのは、隣に横になるさっちゃんだった。



「遠すぎない?いくらなんでも」


「そ、そんなことないよ!」


「起きてんじゃん」



うぐっ。
ついうっかり。

そうなのうっかりさんなの私。

いやいや何言ってんの、最初から起きてただろーがいっ!!



「僕ってそんなに嫌われちゃってんの?もしかして気持ち悪い?ケダモノーってよりは化け物って感じ?」


「まったく!!感謝してるよ色々とっ」



ないないっ!!それはないっ!

それはない……けど、いざ一緒に寝るってなると変に緊張してしまって。


最大限の端っこまで極限にからだを離れさせて、もちろん彼には背中を向けている現在。



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