路地裏Blue Night.




「待ってよーー!!ナンバーワーーーーン!!!」



思わず先頭を突っ走るリーダーへと、助けをもらうため。


それでも止まってくれない背中。

おいおい、いざとなったら守ってくれるんじゃなかったの!?



「待てやゴラァ!!それはウチがケツ持ちする店の指輪やぞ……!!」


「うわぁぁぁぁもう駄目だぁぁぁっ!!……捕まる、もう終わりだ、」



迫ってきてる…!!!

あ、これ本当にもうダメかも……。


動きやすくて走りやすいスニーカーを買ってもらったはずなのに、めちゃくちゃ転けたし…。


これか、さっちゃんが言ってたことは。

確かに油断したら3日しないうちにズボンだってアウターだって破けるだろう。



『路線変更。ナンバー2、僕は裏から向かうから先に集合場所へ行ってて』


『了解』



任務中は名前で呼びあうことは厳禁。

ぜったい誰にも素顔を知られてはならないから、名前だって同じ。


リーダーでもあるナンバー1は、ナンバー2である蘭さんにイヤモニを通して命令すると。

ぴたっと止まって、くるっと振り向いて。



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