路地裏Blue Night.
パタン。
ドアが閉じられた。
あれは絶対に失くしてはならないという、一種の脅しのようなものだ。
なくさない、うん、絶対にずっとずっと大事にする。
「………というか、さっちゃんって何歳なんだろう…」
わりと気になっていた。
改めて聞こう聞こうと思っても、いざとなったら忘れちゃって。
蘭さんより年下だけど、私や颯よりは年上のはず。
……となると、蘭さんの年齢さえ分かれば解決しそうだけど、何せ蘭さんも常に忙しそうにしてるから。
2足のわらじって大変なんだなぁって他人事。
「大学生…?いやいや、あのよくわかんない謎の落ち着きようと安心感と包容力は社会の人かも…」
なんて考察する最近である。
───と、そんな広々としたリビングにインターホンの音が響いた。
『ボク、はやく開けて』
「ごめんなさーい留守でーす」
『はぁ?お前より立場は先輩なんだけど!それに花粉すごいからキツいの!はやくしてってばブス!!』
って、言わない優しい先輩だったら私は快くOKしてるよっ!
まったく……。
せっかくさっちゃんから嬉しいプレゼントを貰ってテンション上がってたのに。