路地裏Blue Night.
こんなの余裕で背筋ゾクゾクだ。
ぞわわわわっと、悪寒と吐き気と気持ち悪さが全身をほとばしって。
こんなの風邪よりつらい症状のような気がする…!!
「き、きっもちわるぅぅぅぅ!!!」
「あっ、おい…!!」
それはもう全力疾走。
はや!!!なんて、傍の陰から見守ってた颯の驚きが聞こえたような気がする…けど。
今はそんな言葉にドヤ顔ふりまいてる余裕なんてないからっ!!
「任務成功、任務成功、だから足は引っ張ってない…」
逃げた先はどこかの路地裏。
こうしてうずくまって座り込んで、なんかちょっと懐かしいかも…なんて。
そんな私の元へコツンコツンと、歩くとそんな音がするエンジニアブーツの音。
これは銃弾を弾く素材で出来てる───なんて恐ろしいことを教えてくれた少し前。
「わ…っ」
「あれ、泣いてない」
脇に手が滑り込んできて、そのまま小さい子供を抱き上げるような動作。
ほら、この人の包容力っていうかお母さん力?みたいなのってすごいの。
すぐにぶわわっと、安心いっぱいだ。
「帰ろうか。任務成功、よくやったねナンバー5」