義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~

 疲れたらカフェでひと休みするのもお決まりだ。スイーツ大好きなアキちゃんとなら、こちらも気兼ねなくデザートを頼めるので嬉しい。

 苺フェア真っ最中のカフェにも、彼はめちゃくちゃ馴染んでいる。大きめのニットの萌え袖がまた可愛いのだ。


「やっぱりアキちゃんは女心をわかってくれるから、デートするのすっごく楽しい」


 苺づくしのパフェを食べながら満足げに言うと、アキちゃんは一瞬キョトンとしたあと嬉しそうに破顔した。


「デートだと思ってくれてるんだ、嬉しい。りっちゃんの隣にいるときは、男でいたいって思うから」


 頬杖をついてとろけるような瞳でこちらを見つめられ、胸が疼く。


「好きだって気持ちを隠さなくなってから、りっちゃんを見てるだけで幸せ。あわよくば抱きしめたいし、キスもその先もしたいんだけど」
「皆まで言わなくていいよ!」


 相変わらず赤裸々なので、ぼっと火がついたみたいに顔が熱くなる。苺みたいになっているであろう私に、アキちゃんはクスクス笑って「これ食べる?」と自分のタルトを差し出した。

 からかわれているような気がしないでもないなと、男性との付き合いに慣れていない自分を情けなく思いつつ、遠慮なくタルトをもらう。
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