義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~
アキちゃんを助けてくれたのも、私たちの盾になってくれたのも嬉しかった。たとえ弁護士だからだとしても、彼は間違いなくヒーローだ。
ふいに、瀧さんに言われた『聖は、相当六花ちゃんのことを大事にしてるね。恋人レベルで』というひと言が脳裏をよぎる。
本当に、恋人レベルに想ってくれていたらいいのに。
欲張りな気持ちが大きくなって掴まれた手を握り返すと、彼の瞳がみるみる熱を孕んでいく。
「もうひとつ、伝えたいことがある。あのときの続き」
あのとき……って、もしかして成人式の夜のこと?
今聞けるのだろうかとはっとして目線を上げた直後、彼のもう片方の手が私の頬を包んだ。声にも甘い空気が漂い始め、胸が騒がしくなる。
「俺は六花を子供だとも、義妹だとも思っていない。いつまでも守っていきたい、たったひとりの特別な女性だ」
──う、わ……やばい。想像以上に甘くて、窒息しそう。
「好きだ、六花。ずっと好きだったよ」
情熱的な笑みを向けられ、押し殺していた気持ちが一気に溢れ出す。
どうしよう。信じられないくらい嬉しい。待ち望んでいた言葉を本当に彼からもらえるなんて。