義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~

「んっ、待って……これ以上は、だめ」
「いいね、その〝だめ〟。クセになりそう」
「なんで⁉」


 なぜか嬉しそうに言うから、聖さんって実はSっ気があるんじゃ?と疑ってしまう。いつも優しい彼が、ベッドでは意地悪をしてくるギャップも嫌いではない……いや、むしろ好きなのだけど!

 勝手に妄想して悶えつつ、終わらないキスを受け入れていると、彼は唇を離して代わりにおでこをくっつけた。


「スリルを味わうのもいいけど、周りの目を気にせずもっと愛したいから、今度ふたりだけで旅行でもしようか」


 願ってもない提案をされ、私は目をまん丸にする。


「六花の卒業祝いも兼ねて。どう?」
「したい!」


 迷わず即答すると、聖さんも表情をほころばせて「じゃあ決まり」と言った。

 お互いに小指を立てて絡める。いつまでも、こうして未来の約束をし合っていきたいと願いながら。


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