義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~
今日は、聖さんも帰ってきたら一緒にレジデンスに行く日。お泊りの準備をしなくては。
うろつかれることが何回も繰り返されるようなら問題だが、一度だけではなんとも言えない。不用意に皆を不安にさせてもいけないし、まだ相談するほどではないだろう。
しかしそれからも、なぜか家の前にいた男性の顔がたびたび蘇り、胸の中がすっきりしなかった。
やっぱり前にも見たのだろうか。一体どこで──。
「考え事?」
骨張った手で乱れた髪を背中のほうへさらりと流され、我に返った。向き合って座る形で私と素肌を密着させている聖さんは、やや不満げな顔をしている。
今まさに、私の中に彼がいる状態。あまりの気持ちよさですぐに上り詰めてしまいそうで、少し気を逸らしていたのだ。
お互いの唾液で濡れた彼の唇が、意地悪そうに弧を描く。
「抱かれてる最中だっていうのに、余裕が出てきたね」
「そういうんじゃ──ひぁっ!」
より敏感になっている胸の先端を口に含まれ、甘い痺れが走って彼の髪を掻き抱いた。
同時に腰を持って下から突き上げられ、強い快感が押し寄せて背中をのけ反らせる。