義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~
私は気にしていないことを表すように首を横に振って笑い、先ほど母に怒られて若干沈んでいる父に声をかける。
『お父さんが会いに来てくれて嬉しかった。ひと目見て、私だってわかってくれたのも』
そう伝えると父はうっすら瞳を潤ませ、感極まった声で『ありがとう』と言った。
もう戸籍上は家族ではないけれど、私たちの関係が修復できてほっとする。新たな一歩を踏み出した私たちを、聖さん親子も穏やかに見守っていた。
いろいろあった長い一日が終わる頃、聖さんのレジデンスで過ごすことにした私たちは、穏やかな波にたゆたうように身体を重ねて愛を確かめ合った。
昔の記憶を思い出してからさらに彼が愛しくなって、与えられる快感もいつもとはまた違う幸福感に満ちている。
もう絶対に離れたくない。これからもお互いに必要とし合って生きていきたいと、指も身体も絡めながら強く願った。