義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~
結局、聖さんも『六花がそう言うなら』と認めてくれて、私と母は年末年始の休み中にさっそく引っ越し作業をする運びとなった。
ただし、聖さんのレジデンスの契約はそのままにしておき、ひとまず数カ月間だけ同居してみるというお試しのような感じだ。
私はわりとポジティブ思考なので、腹を括った今、聖さんと同居するという夢のような展開にちょっぴりワクワクドキドキしている。たとえ義兄妹だとしても、朝も夜も彼に会えるなんて幸せすぎるから。
やっぱりフラれるよりはよっぽどいい。どうせなら同居生活を楽しんでしまえ、という気持ちが強くなってきていた。
和やかに談笑しながら、食事を終えたのは午後八時半。せっかくなので、皆で近くのイルミネーションを見てから帰ろうという話になった。
でも、母と雅臣さんはふたりでデートがしたいんじゃないだろうか。そんなふうに思っていたとき、聖さんが『ふたりで楽しんできたら? 俺も六花と行くから』と提案した。
雅臣さんはお酒を飲むため聖さんの車で来ていたので、帰りは私がそちらに乗り、雅臣さんは母の車で送ってもらえばいいだろうと。
私も聖さんとふたりで話したかったから、そうしよう!と促し……今、私は聖さんと並んで教会へと続く石畳の道を歩いている。