義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~
そうして年が明けてから一時間も経たないうちに、両親は眠さが限界に達したようで自分たちの寝室へ向かっていった。私は聖さんと一緒にだらだらとお酒を楽しんでいたものの、さすがに酔いが回ってきてうつらうつらしている。
小上がりで横になりそうになっていると、聖さんが私の腕を掴んで優しく嗜める。
「ここで寝ちゃいけません。上に行こう」
「え~まだ起きてる~」
「子供……」
酔いに任せてわがままを言う私に、彼は苦笑して頭をぽんと撫でる。
「俺も部屋行くから。一緒に寝よ? 六花」
ぼんやりした視界に甘い微笑みが映る。しかも、ちょっとイケない意味に捉えてしまいそうなひと言にドキリとさせられる。
そんなふうに言われたら断る気も起きない。私はあっさり陥落し、「……ふぁい」と従順に返事をした。
一緒に歯を磨いて、お互いの部屋がある二階へ向かう。ところが、思いのほか足に力が入らなくて、階段を上ろうとしてふらついてしまった。
見兼ねた聖さんが、私の腰に手を回して支えてくれる。密着してるー!と叫びたくなるけれど、実際はもうそんな元気もないのでおとなしく身体を預ける。