義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~
元旦は家でのんびり過ごし、初詣は二日に行くことにした。
雅臣さんの運転で一時間ほどかけて向かった生島足島神社は、万物に生命力を与える生島大神と、満足を与える足島大神の二神が祀られている古社だ。パワースポットとしても人気らしく、今日も大勢の参拝客がいる。
朱い鳥居をくぐって境内を進み、小さな桟橋を渡ると御本社がある。この神社の社や御神橋はすべて鮮やかな朱色で、印象的でとても美しい。
お参りをしたあと、皆で定番のおみくじを引いた。紙を開いて、まず口を開いたのは雅臣さんだ。
「末吉だ」
「あらー、私も。新年早々気が合いましたね、雅臣さん」
「ああ。末吉くらいがちょうどいいよな、雪乃さん」
顔を見合わせてのほほんと笑っている両親ふたりは、相変わらずハートが飛び交っていてむず痒くなる。
ふたりに失笑しながら自分のおみくじを開けた直後、私はギョッとした。
「え! 凶!?」
驚いて思わず声を上げると、皆があっはっはと笑う。いや、私は笑えないんですが。だって凶だよ?
軽くショックを受ける私に、雅臣さんが和やかに言う。