義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~
確かに衝撃的ではあったが、彼に対する印象はなにも変わらない。
「私も、アキちゃんを友達として好きなのは間違いないから……少し考えてもいい?」
もしかしたら、この〝好き〟が男性に対するものに変化していくかもしれない。わずかな可能性を感じて彼を見上げた。
次の瞬間、急にがばっと抱きつかれて反射的に肩を縮める。
「わっ、え、アキちゃん!?」
「友達ですらいられなくなるかもって思ってたのに……なんでそんなに優しいの」
衝動を抑えられないといったふうにぎゅうっと抱きしめられ、目を白黒させる私。
謝恩会のときとは違って今は男性なのだから、落ち着いていられない。男性にしては華奢なほうなのだろうが、それでもやはり女性とは違う身体つきにドキドキする。
「ちょっ、ハ、ハグして大丈夫!? そのー……」
「大丈夫じゃない。痛い」
私の首辺りに顔を埋めてそう呟くので、こっちが恥ずかしくなるしいろいろ心配になってしまう。
しかし、私を大事そうに包む腕からは優しさが伝わってきて、無理やり解くことはできない。