義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~
そのとき、やってきた対向車のライトの強い明かりが視界に飛び込んできた。おそらくハイビームになっているのを忘れているのだろう。目が眩んでぎゅっと瞼を閉じる。
直後、めまいのようにくらっとする感覚と、軽い頭痛を覚えてこめかみに手を当てた。
この感じ……あれだ。カメラのフラッシュを見たときと同じ。今のライトもそれに似ていたから?
「六花? どうした」
「ちょっと、頭痛が……ライトが眩しかったからかな。すぐ治るから大丈夫」
聖さんが肩に手を置いて心配そうに声をかけるので、なるべく明るく返した。この謎の症状、滅多に起こらないし治まるのも早いからいいけれど、本当になんなんだろう。
聖さんはいつもの優しい彼に戻ったようで、「早く家で休もう」と言ってハンドルに手をかける。そこから二、三分で到着し、家に入るとお祝いムードの両親に迎えられた。
頭痛はほどなくして治まったものの、結局タイミングを逃してあの言葉の真意はわからずじまい。もう聞けそうにない気がする。
とても残念な気持ちともどかしさを抱きながら、夜が更けていった。