(続)頼くんを堕とす方法
「あんたが悪い。なんでほんの数秒を我慢できないの?」



「だって1秒でも頼くんを見逃したくないじゃん」



「……重い。重すぎるよ、莉子」



「っ…わかってるよぉ」







わたしの過剰すぎるこの気持ちが重いことなど、とっくの昔から知っている。




たまに自分でも恐ろしいくらい。





「とにかく放課後。ちゃんと行くんだよ?じゃないとわたしが叱られるんだから」





と紬はすっかりわたしのお世話係になった。





そんな紬から頼くんに視線を向けると、青野くんたちと楽しそうにしていた。




あの笑顔…ほんとに好き、___





わたしの前でも笑ってほしい。
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